世界で活躍するタケダ従業員のランチタイムにお邪魔して、海外で活動する様子を伝える「世界のタケダランチタイム」。
今回は、アメリカのボストンで働く時藤泰子さんに、現地での働き方や文化などについてお話しいただきました。
<今日の時藤さんのランチ>
ボストン発祥のニューイングランドクラムチャウダー、(スープボウル自体がパンになっており、パンをちぎってスープにつけながら食べる)サーモングリルと季節の野菜のグリルサラダ
時藤さんはボストンでお仕事をされていますが、どのような街ですか?
ニューヨークのような大都市とは違い、身近に自然も多くおおらかな雰囲気です。
アメリカの中では比較的長い歴史を持つ街で、ヨーロッパ的な雰囲気もありつつ、
古いものを大切にしながら新しいものを取り入れていくところは、日本に似ているようにも思えます。
また学術都市で大学や研究機関も多く、学生の姿を多く見かけます。
ボストンで仕事をされるようになった経緯について
教えていただけますか?
もともと海外に興味はあり、学生時代にはバックパック旅行を楽しんでいましたが、働く上での海外志向は特にありませんでした。
しかし、業務を通じてボストン、サンディエゴやケンブリッジ(イギリス)のメンバーと関わるようになり、一度は海外で仕事をしてみたいと思うようになりました。そんな折に海外のポストの社内公募があり、応募して採用され、出向というかたちでボストンに赴任しました。
現在ボストンで、時藤さんはどのような業務をされていますか?
グローバル・サステナビリティ・チームで、タケダが持続的にビジネスを展開するために、各部門が自分の戦略にサステナビリティの考え方を織り込んで、具体化していくことを働きかける業務を担当しています。
社内向けの活動はもちろんのこと、ステークホルダーへの積極的な発信による関係構築についてもチームで受け持っています。2021年にタケダは240周年を迎えましたが、いわば「次の200年」へ向けて戦略を構築する仕事です。
「サステナビリティ」というと、環境面にばかり注目が集まりますが、タケダでは、環境だけなく、患者さん、従業員、そして世界の人々も含めた持続可能な仕組みを考えています。
サステナビリティに取り組むことで、従業員ひとりひとりのマインドをアップデートし、さらにタケダが世界に貢献できるようにしたいと考えています。
日本とボストンで、業務をする上で文化の違いを感じたことは
ありましたか?
ボストンで働くようになって感じたのは、仕事を進める上で、同僚や関わる人たちとのコミュニケーションの仕方に、非常に工夫が凝らされていることです。
例えば、どんな状況もポジティブな言葉で包んで相手に伝えるところにアメリカらしさを感じます。
何か意見するときでも、まずは相手の考えや意見を受け止めたり、褒めたりしてから、自分の考えや意見を伝えていく。
私自身は、自分と違う考えや背景を持った人に出会うととても興味が湧き、文化の違いを楽しんでいるタイプなので、コミュニケーションを取っていく上で辛いと感じたことはありませんが、この考え方はボストンに来て新たに学んだことです。
働く上で、特にコミュニケーションに関して気を遣われていることは
ありますか?
押しつけでないアプローチの仕方や、相手が納得に至るようなコミュニケーションの方法を特に意識しています。
それぞれが異なる背景、違う考えをもつことを前提として、相手の熱量や悩みを考慮しながら、お互いの共通点を探るようにしています。先ほどお話ししたとおり、私は「人」に興味がすごく湧くタイプなので、日々のなにげない会話の中から、相手の体調だとか、宗教観だとか、家族の状況だとか、いろいろなことを理解しながら、相手を尊重するコミュニケーションを心がけています。
ボストンで働くようになって、時藤さんが一番変わったことは
何ですか?
議論することを楽しめるようになったことです。
こちらの人たちは、まず自分の意見を相手に理解してもらうことがいい議論に繋がると考えているので、発言をすることに非常に前向きです。
さまざまな意見やアイデアをチームの皆の力で最終的にまとめていくことの大切さやその価値に気付きました。
いくつもの違う意見が重なり合い、ハーモニーのように奏でていくことが「議論」だなと感じています。
日本で働くタケダ従業員と、ボストンのタケダ従業員で
通ずるものはありますか?
タケダの経営理念や価値観に共感し誇りを持っていることです。
特に、「患者さんに寄り添い
(Patient)、人々と信頼関係を築き
(Trust)、社会的評価を向上させ
(Reputation)、事業を発展させる
(Business)」という行動指針をとても大切にしている人が多いです。
また、自分に何ができるかを常に追求していること。
これらは日本でもアメリカでも、タケダ従業員に共通するポイントだと思います。
最後に、ボストンで働く時藤さんにとって「世界に尽くす」とは?
世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献する、というタケダの存在意義を受けて、私自身「今、何ができるか」を常に考え、行動することです。家族、友人、隣人などの自分にとって身近な人々、ひいては世界中の人々が心も身体も健康でいられるように、今自分にできること、求められていることを全力でやる。そこが「世界に尽くす」という会社の姿勢と私自身の想いが共鳴するところだと思います。
時藤 泰子
グローバルコーポレートアフェアーズ サステナビリティ・ネットワークマネジメント アソシエイトディレクター。
2003年入社後、R&D部門で研究職として活動。早期創薬に向けた新しいスクリーニングシステムの開発や、研究情報管理システムの開発をはじめ、各種研究プロジェクトの統括などを担当する。タケダを始めとする日本の製薬3社の共同研究を主導・提案し研究情報を共有することで生産性を向上、創薬を加速させた。2017年2月よりアメリカ・ボストンに出向。学術界、NPO、政府、規制機関、業界リーダーなどの外部組織と、地域横断的なプロジェクトやイニシアティブを主導、その後医薬研究本部シニアマネージャーとしてR&D部門の戦略策定やプロジェクト管理等を担当。2022年11月より現地法人社員に。現在は既存の機能戦略や活動をタケダのサステナビリティ戦略に沿って再構築する業務を担う。
※所属は制作当時のものです